今回は、NO.3にちなみ、野球の話をしようと思います。
私は、GIANTSの長島茂雄が大好きで、会社の野球チームを栄光の3番という意味も含み「3ライズ」 というチーム名にしていました。
昔は、社内で野球チームがあったのですが、メンバーが不足しており、仕事仲間の看板屋、設計士、タイル職人、大工さん、塗装職人なども入ってもらい、かろうじて9人居るようなチームでした。
格好が良いと揃えた硬式用のキャッチャーマスク、グラブやミットを装着して試合に挑むわけですから、草野球の対戦相手は、我々を見て驚き、たじろぐのです。
当然私の背番号は「3」です。 |
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強さは?といえば、仕事が忙しいので、試合前にキャッチボールをするのが精一杯。勝率は1引き分け8連敗です。
22年くらい前の話ですが、親しい知人の口利きで、○○○○信用金庫と対戦することになりました。相手チームは控えの選手がいる人数の多いチームです。
当日、うちの社員が腹痛で下痢が止まらず、どうしても休みを取らせて欲しいと、メンバーが8人しか揃いません。
仕方なく、審判に「相手チームからキャッチャーを貸して貰えないか?」と頼んだところ、相手チームのキャッチヤーは「自分のチームが本塁を踏む時にアウトを取れるかなぁ?」と嫌がりましたが、所詮草野球だからと、了解してくれました。
3回の表に4番打者の私が、レフトオーバーのランニングホームランを打ち、まず1点を先取しました。 |
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その後、相手チームが5回の裏に、満塁にした後、レフトにタイムリーを打ち1対1になりました。
7回の表に私のチームが2アウトの時、ランナーが1塁、2塁に居て、バッターがライト前にヒットを打ったのです。
得点圏内に2塁ランナーがいるため、私は腕をグルグル振り回して、ホームに走れと指示を出していたのです。
2塁ランナーは、3塁で止まる積もりのようでしたが、私の指示で本塁に走り出しました。彼は3塁を廻り、本塁に向かう途中で、突然スキップを始めたのです。そして、足をばたつかせはじめて、その後、ホームに及ばずにバッタリ前向きに倒れました。当然アウトです。 |
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何をしているのだろうと思ったら、足が痙攣してもつれてしまったと。その選手は、タンカで運ばれて退場です。
うちのメンバーはいよいよ7人になりました。これ以上相手に選手を借りるわけにもいかず、我々の応援に来ていた普段野球などしたこともない大工のおやじさんに、ライトならボールも来ないと思い、ライトを守れと飛び入り参加をさせました。
せった履きで、ニッカ−ボッカを履いていましたが、そんなこと構ってはいられません。
ところがです、相手の打者が打ったボールはまっすぐライトに飛んでいるのです。 |
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あぁ〜!もうダメか!と思いましたが、「おっちゃん、おっちゃん!!」他のメンバーは大騒ぎです。
大工のおやじさんは、両手をあげたまま、後ろも見ずにどんどん後ずさりして、目をつぶったと思ったら、ミットの中に球が入り、そのまま後ろに倒れました。 |
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アウトにしたのです。
この試合が唯一、我々が1引き分けになった後世に残る迷勝負だったのです。 |
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文・料理………… レスト ヨーメ
イラスト・写真…… 山本 裕子 (やまもと ひろこ) |
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